2012 Fiscal Year Annual Research Report
インテリジェント・ビジュアリゼーションによる流体・振動現象の可視化表現と特性抽出
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21500095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂井 良夫 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (50272373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 正己 琉球大学, 工学部, 教授 (30171250)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 可視化 / 流体 / 振動 / シミュレーション工学 / 科学教育 / 流脈線 / スロッシング |
Research Abstract |
物理現象の可視化表現は流体力学の分野で可視化実験や実験を模擬したコンピュータ・グラフィクスが確立され、流れ場の解明に大きな貢献を果たしている。可視化は流れを知る上で、可視化技術の発展は必然的なことといえる。流れは計測方法により,流線、流脈線、流跡船の異なる3つの軌跡として表現される。定常状態では全ての軌跡が一致するが、非定常な状態ではそれぞれ異なる曲線となって現われる。また、相対場で観察するか、絶対場で見るかによっても、異なった流れ場と認識される。このように同じ物理現象であっても観察の仕方により、様々な画像に変化するため、これらの違いを認識するとともに、実験計測の方法や描画方法を含めた十分な理解も要求される。これは観察方法の工夫により従来得られなかった特性抽出を可能とし、現象のより深い理解に繋げられる可能性も示唆している。本研究の目的は伝統的な可視化方法を基盤として、流体現象に限らず振動やその他の物理現象について、可視化を通した分かりやすい表現方法の導出や新しい特性量を抽出することで、新しい発見に結びつく知見として寄与することを目指している。平成23年度は計算結果の可視化システム開発を引き続き実施し、操作性の向上と更なる改善を実施した。ターボ機械内の流れ場を精度良く解くことを主眼に数値流体計算コードの改善も行っている。また、振動現象としては2次元スロッシングに関する数値シュミレーションも平成22年度から継続して実施、より安定で計算精度の高いコードへの改良を行い、より大きな振動振幅にも対応可能とした。平成22年度に引き続き、表計算ソフトを用いた簡単な解析と可視化に取り組み、VBAによる簡単な熱伝導や数値流体シミュレーションプログラム開発と可視化を実施した。Linux、Windows、Macus@kなどのOSに影響されないJava言語による可視化プログラムの開発も実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年11月までに、高精度で計算負荷の少ない回転機械周りの数値流体計算コードの開発を行い、平成25年3月3月までに、シミュレーション結果の可視化ツール開発を行い、基本的な計算結果の描画が行える環境を整える予定であった。しかし、平成24年11月に、開発を行っている計算コードの計算が不安定(解が収束に向かっているにもかかわらず、突如発散、破綻)であることが判明した。計算結果の簡易的可視化ツールの開発には、まず、計算結果を得る必要があるという点で計算コードの安定が絶対必要である。よって、計算プログラム中の不安定要因と解析方法の課題を解明し、プログラムの修正および改善を行う必要があったが遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年11月に、開発を行っている計算コードの計算が不安定(解が収束に向かっているにもかかわらず、突如発散、破綻)であることが判明した。計算結果の簡易的可視化ツールの開発にはず、計算結果を得る必要があるという点で計算コードの安定が絶対必要である。よって、計算プログラム中の不安定要因と解析方法の課題を解明し、プログラムの修正および改善を行う必要があった。 平成25年8月までに、高精度で計算負荷の少ない3次元渦流れの数値流体計算コードの開発を行い、平成26年3月までにシミュレーション結果の可視化ツール開発を行い計算結果の描画と可視化表現を実施し、研究成果のとりまとめを行う予定であった。平成25年8月に計算コードの開発が不安定なことが判明した。計算コードを安定させ、プログラムの修正および改善し、計算結果の簡易的可視化ツールの開発を行い、研究結果のとりまとめを行う予定である。
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