2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模構造データのための数値的手法を利用した検索技術の研究開発
Project/Area Number |
21500104
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
片山 薫 Tokyo Metropolitan University, システムデザイン研究科, 准教授 (00336520)
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Keywords | グラフ / 固有値 / 部分グラフ / テンソルデータ / HOSVD / データ分類 / ハイパーグラフ / Hypertree Decomposition |
Research Abstract |
(1) 固有値を利用した構造データ検索 我々は、組合せ的な方法では処理が困難な大規模グラフの効率的な検索を実現するため、グラフの固有値を利用して検索対象でないグラフをフィルタリングする手法について研究を進めている。この手法は問合セグラフと検索対象のグラフのサイズの差が大きいと精度が低くなるという問題があった。そこで、グラフをラベルによって分解することによりこの問題の影響を低く抑えると共に、グラフの固有値をより効率的に計算する手法を開発した。また、グラフのラベルによる分解を利用してこれまで開発を進めてきたグラフの索引手法を改良した。 (2) 高階特異値分解を用いたテンソルデータ分類手法 Savasらは高階特異値分解(HOSVD)(Lathauwerら)で得られた結果を基に「直交基底行列」を求め,未知の入力データとのスカラー積を類似度とする精度の高い手書き数字分類手法を提案した。我々はこの手法をKohonenらによって提案された学習部分空間法及び、Sunらによって提案された組み合せ型部分空間構成法を用いて拡張し、テンソルデータを分類する手法を開発した。評価実験によりSavasらの手法と比較してパラメーターの設定により精度が向上する場合があることを確認した。 (3) 効率的なHypertree Decomposition構築アルゴリズム 我々は、Gottlobらによって提案されたハイパーグラフの分解手法であるHypertree Decompositionを効率的に構築するアルゴリズムを開発した。関係データベースにおけるQuery Containment問題や、人工知能における制約充足問題はハイパーグラフとして表現することができ、一般にはNP完全であることが知られている。本研究はこれらの問題を効率的に処理するために利用することができる。
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Research Products
(4 results)