2011 Fiscal Year Annual Research Report
ベイジアンネットワークの構造学習の一致性に関する研究
Project/Area Number |
21500138
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 譲 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50216397)
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Keywords | ベイジアンネットワーク / モデル選択 / 一致性 / 因果同定 / 離散変数と連続変数 |
Research Abstract |
1.構造推定に関する研究:従来から、独立に発生した有限個の具体例からBayesianネットワークの構造(各2頂点を結ぶ有向辺が存在するか否か)を推定する方法が検討されてきたが、それらはすべての属性が離散であるという特殊な条件を仮定していた。ユニバーサルな測度の構成方法を用いて、離散や連続の確率変数が混在する一般の場合の方法を提案した。 2.因果推移に関する研究:異なる確率変数XYについて、ある仮定のもとで、有限個の具体例から、X→Y、Y→Xのいずれの方向の依存関係なのか、もしくは識別が不可能かを判定する研究が盛んになされている。これまで、additive noize modelを仮定した場合に因果の方向が識別可能であるための条件が、種々の場合で求められている。XYが2値の値を取るとき(2011)、有限個の値をとるとき(2012)の識別可能であるための必要十分条件を導出した。 3.重複対数の法則を用いた強一致性を満足するモデル選択問題の解決:有限個の例から、線形回帰直線の独立変数の真の個数を推定するために、情報量基準を用いるごとがよく行われている。情報量基準の第2項が例の数nに対して、loglog n以上のオーダーであれば、強一致性(nを大きくすると、確率1で真の個数を正しく推定)が保証されることが従来から知られていた。2009年に(1+ε)loglogn(ε>0は任意)で、強一致性が保証されることを証明した。ARMAなど他の問題ではその命題は証明されていたが、線形回帰では未解決とされていた。
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Research Products
(8 results)