2010 Fiscal Year Annual Research Report
会話コンテキスト理解を活用した会話支援知識ベース構築法の研究
Project/Area Number |
21500150
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
桑原 和宏 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10374092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 文夫 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80388131)
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Keywords | 知識ベース / コミュニケーション支援 / 会話コンテキスト / 失語症 / 認知症 |
Research Abstract |
1 会話支援知識ベースの構築 失語症や認知症などの高次脳機能障害の方々の会話支援への応用を考えると、会話支援知識ベースには会話の話題に関連する単語や図などのデータが必要となる。昨年度に引き続き、失語症者の会話支援に実績のある「楽々自由会話」の単語帳のデータをもとに単語間の意味的な関係記述を付加し、RDF(Resource Description Framework)データベースとして会話支援知識ベースの構築をすすめた。初期プロトタイプとして構築した会話支援知識ベースを、Web共有の考え方に基づく遠隔会話支援ツール「指差しチャット」に組み込み、両者が連携して動作できるように構成した実験システムを使用して、失語症の方を対象に遠隔会話支援の実証実験を行った。 2 会話支援知識ベース間の連携方式 RDFデータベースとして構築されている複数の会話支援知識ベース問で似た概念の間にリンクを設定することにより、知識ベース間の連携をとる方式を提案した。あわせて、リンクに付加したメタデータを活用して、バージョン管理やアクセス制御を行うメカニズムを提案した。これにより、公開範囲を指定しながら会話支援知識ベース間での情報の共有が可能になる。 3 会話支援知識ベースコンテンツ獲得方式 Webページなどの情報を会話支援知識ベースに取り組む手法を提案した。これにより、個人ごとに興味を持ったWebページの情報を会話支援知識ベースに反映させることができ、より効果的な会話支援の実現が期待できる。また、Wikipediaから単語リストを生成する手法を精錬させ、無駄を省いた分かりやすい単語リストを生成する手法を提案した。実際に認知症の方の会話支援へ適用し、その有効性を示した。
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