2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500155
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
塩谷 浩之 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90271642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郷原 一寿 北海道大学, 工学研究科, 教授 (40153746)
渡邉 真也 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30388136)
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Keywords | 位相回復 / 量子ノイズ / 多目的最適化 / 回折イメージング |
Research Abstract |
本研究課題では,情報量解析を基盤とした位相回復法の理論構築・解析,さらには,非周期的な物質構造の解析に貢献するために,回折パターンからの高効率な物質構造復元手法の確立を目的とし,情報数理による位相回復法を対象とした基礎理論と応用研究を行うことである。 位相問題において,不完全な実・逆空間の拘束条件が与えられた場合,実像となる解の不定性や収束の不安定性がある。このような不定な条件のもとでは,弱い意味での位相回復解を求め,実空間における解の分布を求めることで,その解集合の性質を明らかにした。量子ノイズを含む回折パターンからの位相回復に着目し,実空間上のノルム体積有限なすべての関数に対して,実像間の情報量解析において用いる分布間情報量を導入した関数空間上で,弱位相回復解が球殻に分布することを見出した。そのアンサンブル平均が適切な解を与えており,ノイズ回折パターンからの単一な位相回復では,その平均解が得られないことを明らかにした。この研究成果は米国の光学専門の論文誌(OSA)に採録された。 量子ノイズなど,不完全な拘束条件による位相回復においては,弱い意味での解しか得られない。その分布は空間次元によって大きな広がる。よって,すべての弱解を求めることは,どんな高速な計算機をもっても難しい。そこで,実空間と逆空間の両方の拘束条件に対する一致度合いを適合度として,位相回復に遺伝的アルゴリズムを導入する新しいアルゴリズムを提案した。少ない弱解で効果的な平均像を求めるためには,多目的最適化におけるパレート解に着目し,その様相を計算機実験で示した。
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Research Products
(6 results)