2011 Fiscal Year Annual Research Report
可動多視点カメラ映像からの演技のパフォーマンスキャプチャ
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21500161
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山本 正信 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00242397)
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Keywords | モーションキャプチャ / 多視点カメラ / 姿勢推定 / 非接触型 / カメラ較正 |
Research Abstract |
一般物体認識の手法を使って,多視点画像から身体の姿勢を自動的に推定することを目指した.次の三つの課題について検討した. 一つ目の,画像から身体領域を抽出する課題では,身体が含まれる画像を正例,含まれない画像を負例とし,AdaBoostによる識別器を構成した.カメラの視点位置を問わずに複数名の身体領域を抽出できた. 二つ目の,四肢の体軸を特定する課題では,体軸が与えられた身体像を多数用意し,その身体像と抽出された身体領域を照合することにより体軸を得た.このとき,全ての身体像に対する網羅的な照合は膨大な計算量を要する.そこで,見かけの姿勢を表している体軸情報から,一つの姿勢に対応する身体像を正例,それ以外の姿勢に対応する身体像を負例とし,特定の見かけの姿勢とその他の姿勢を分類する識別法を非対称AdaBoostにより構成した.腕を組むなどの身体部位が重なった場合でも正しく体軸が推定できた.その反面,身体像に背景が含まれると識別結果に悪影響を及ぼすことが明らかになった.この問題の対処が次の課題である. 三つ目は,胴体の姿勢推定法の精密化である.衣服に覆われた胴体の姿勢を正しく推定するのは難しいが,四肢の体軸を知ることは容易である.そこで,四肢から得られた両肩・両股関節から胴体の姿勢を推定する.胴体を腰部と胸部に分けたとき,両部位の連結位置の推定が問題である.この連結位置は胸部と腰部の正中面及び横断面との交点として一意に決定できる.しかし,肩や股関節の位置に誤差が含まれると,連結位置がずれる.このずれは胸部と腰部それぞれモデルの高さからのずれとして検出される.このずれを無くすように肩と股関節位置を修正した.この修正法は局所最適化なので,手首と身体冠状面との関係から身体が前屈みか反り返りかを予め判断して初期値連結位置を定め,局所解に収束しないように配慮した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胴体の姿勢は線形連立方程式を解くだけで得られる.しかし,この解は胴体の姿勢である十分条件を満たしていなかった.初期値を考慮した逐次最適化により,必要十分条件を満たす姿勢解が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
機械学習法による四肢の体軸検出を検討してきた.機械学習に基づく認識手法は,正例と負例を与えれば自動的に識別アルゴリズムを構成してくれるという利点があるが,分類対象以外の情報が混入すると,それに影響されるという欠点がある.これを克服するためには分類対象以外も含めた正例・負例を学習対象とすれば良いが,学習に要する計算量が膨大になる.実際,あらゆる情報を考慮した学習は不可能である.分類対象の特徴を利用するなど,対象に依存する認識手法と組み合わせて,身体と四肢の体軸の検出を行う.
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Research Products
(4 results)