2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500174
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
高橋 悟 Kagawa University, 工学部, 准教授 (50297579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 俊一 北海道大学, 工学部, 教授 (50134789)
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Keywords | 画像認識 / 方向符号照合法 |
Research Abstract |
方向符号照合法にて得られる画像間の照合位置に対して,移動量と移動角を求め,それらを個体の照合位置毎に比較することで,複数の移動体の個別識別を行った. 特に,移動量は時系列画像間の各照合位置の画素に対する方向符号に基づく残差絶対値の総和を比較し,算出した.通常の時系列画像差分により得られるベクトル値より,高精度に各照合画素に対する移動量を導くことが可能となり,各ベクトルの大きさや向きの相違により,遮蔽が生じた場合においても移動体を見失わず,個体認識の可能性を確認した. また,方向符号の分布を比較することは,画像毎の固有性を強く保有し,無相関画像どうしの類似度の定常性を保持する方向符号の特長からも有効な手段であった.画像間の移動体の領域変動に対応するため,各時系列画像における方向符号の豊富度を算出し,各移動体の豊富度比較を行うことで,移動体領域の伸縮が生じた場合に対応する.照合領域における方向符号分布の乱雑さを示す量を表す豊富度は,移動体特有の情報を有するため,移動体領域の伸縮が生じる場合におけるエントロピーの定常特性より個別識別が可能となる.特に,画像の持つエッジ方向の分布を評価するためのエントロピーと定義され,方向符号照合法で得られる方向符号の出現エントロピーの計算から求めることが可能であり,照合領域における方向符号分布の乱雑さを示す量を表す. 以上より,方向符号照合法とその豊富度を用いることで,不規則運動に従う複数の移動体の個別識別や遮蔽,領域変動に対処した.
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