2009 Fiscal Year Annual Research Report
複数の携帯型カメラの協調利用による3次元映像生成と複合現実提示
Project/Area Number |
21500178
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
斎藤 英雄 Keio University, 理工学部, 教授 (90245605)
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Keywords | 多視点カメラ / 複合現実 / 拡張現実 / ARマーカ / パーティクルフィルタ / 多視点映像 |
Research Abstract |
本研究では,複数の人間がカメラとディスプレイを同時に携帯した状態で,同一シーンや物体を撮影している状態で全ての映像データをオンラインで共有する環境を想定したものである.そこで,この状況を構築するために,平成21年度はカメラを有した小型携帯型PCを4台と,無線LANを通してデータ共有を行うためのサーバPCの1台からなる実験用システムを構築し,このシステム上で,仮想オブジェクトデータの複合現実提示のため手法についての研究を行った. 本手法では,マーカを使ったARの欠点である,マーカがカメラから見えないとマーカ位置を特定できないという欠点を,複数台のカメラを用いることにより改善するものである.この手法に基づいて構築したシステムでは,カメラ,マーカともに移動可能であり,任意の場所に仮想オブジェクトを表示することができ.またそれを任意の場所から見ることができる.マーカがカメラから隠れた場合は,他のカメラから得られたマーカの位置情報を用いることにより,カメラから隠れてしまっているマーカの位置を推定することを行うものである.実験により,提案手法により隠れてしまっているマーカの位置をシステムが推定できていることを確認した.また,他のカメラからの情報を利用して射影行列を算出するだけではなく,パーティクルフィルタを用いることによりマーカ位置を調整し,より正確な射影行列が得られることも確認した. さらに,数台のカメラからリアルタイムで距離画像(深さ画像)を生成する手法に関する研究成果を拡張して,すべてのカメラにおいてリアルタイムで生成される距離画像を利用した自由視点映像生成アルゴリズムを構築した.ここでは,Plane Sweep法をベースにした距離画像生成法を検討した.
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