2010 Fiscal Year Annual Research Report
汎用動画像符号化に対応できる動きベクトルへの情報埋め込み方式に関する研究
Project/Area Number |
21500179
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
半谷 精一郎 東京理科大学, 工学部, 教授 (70147510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 直哉 東京理科大学, 工学部, 助教 (20434029)
浜本 隆之 東京理科大学, 工学部, 准教授 (10297624)
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Keywords | 情報埋め込み / 画像符号化 / 動きベクトル |
Research Abstract |
本研究は、本研究代表者が提案した動画像の動きベクトルに情報を埋め込む手法において、それに適した動きベクトルの変更方法を実験的に明らかにするとともに、H.264/AVCや高フレームレートの動画像におけるより高度な埋め込み方式について検討を行い、埋め込みによる画質変化を定量的に把握することを目的としている。 前年度の研究を受け、H.264/AVCのフレーム内予測およびフレーム間予測において有効な情報埋め込み方式について検討を行った。フレーム内予測では、4×4マクロブロック(以下MB)予測における9つの予測モード方向に着目し、埋め込み時に元のモードと類似した方向性を持つモードに変更する手法を提案し、15fps、10秒間、180kbpsのCIF動画像において約2.7kbpsの埋め込み量を実現した。また4×4MB予測と排他的に行われる16×16MB予測を強制的に4×4MB予測に変更することにより最大68%の情報埋め込み量の増加を確認した。 次にフレーム間予測においては、H.264/AVCにおいてフレーム間予測が対象フレームより過去の数フレームの情報を用いて行われることに着目し、参照フレームの偶奇を限定し、その偶奇の選択による情報埋め込みを行う手法を提案した。情報埋め込み量はシーケンス毎に平均して3.5kbps(ビットレート180kbps時)となり、イントラ予測時の埋め込みと組み合わせることで5.0~10.0kbpsの情報埋め込み量を実現することができ、画質の劣化も従来法と比べ1.0dB程度に抑えられていることがわかった。 さらに高フレームレート動画像への応用については、120fpsで動作可能な256×256画素の撮像素子を利用し、画像入力系を構築した。本システムでは撮像したデータをA/D変換し、そのディジタル画像信号が高速インタフェースを介してコンピュータに取り込まれる。さらに、その画像信号についてOPENCVを活用してリアルタイムに処理する環境を整えた。
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Research Products
(2 results)