2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500181
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鎌田 清一郎 Waseda University, 理工学術院, 教授 (00204602)
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Keywords | 空間充填曲線 / 画像検索 / 公開鍵暗号 |
Research Abstract |
本研究では、独自の圧縮データからDCTの逆変換や動き補償(復元)の必要がない高速画像検索方式、また、空間充填曲線を利用した公開鍵暗号方式を実現するため、本年度はまず画像検索方式における特徴抽出および検索方式について検討した。特徴抽出としては、位置回転不変の特徴量である極座標フーリエ変換および球面フーリエ変換の高速化を行った。変換における平面の標本点の対称性を利用して計算量の削減を図った結果、従来に比べて、7~12倍の高速化を実現できた。次に、大規模画像データベースの検索において、ヒルベルト走査型4分木構造表現による検索手法を検討した。これは、画像の再帰的均等4分割により特徴点集合の分布を部分画像領域で管理させ、また、4分木の階層的な表現によって探索空間を大幅に絞り込みができるようにしたものである。約5000枚の画像を利用した探索実験によって、SIFTベース探索、AM-SIFTベース探索、PCA-SIFTベース探索などに比べて、提案手法は画像記述量を10分の1以下に削減でき、探索時間を15分の1程度に短縮できることがわかった。今後更なる性能向上を図る予定である。次に、空間充填曲線を利用した公開鍵暗号方式において、鍵となる曲線の種類が3次元で4通り、4次元で672通り、5次元で約3.62億通りあることがわかった。6次元以上ははっきりとした定式化ができないため、現在数値解析を行っている。また、これらの曲線を発生させるアドレス発生手法を新たに確立する必要があり、早急にアルゴリズムの構築を行っている。また、同時に暗号化全体の機能構成を構築し、全体アルゴリズムの初期バージョンを確立した。今後、RSA等との性能評価を行いながら、アルゴリズムの改良を行う予定である。
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