2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500181
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鎌田 清一郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00204602)
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Keywords | 空間充填曲線 / 画像検索 / 公開鍵暗号 / ヒルベルト曲線 |
Research Abstract |
本研究では、空間充填曲線を用いた高速画像検索方式、および、公開鍵暗号方式を実現するため、本年度は、前年度に引き続き画像の特徴抽出・検索方式および公開鍵暗号方式を検討した。特徴抽出では回転不変特徴として新たなPolar Four ier TransfomおよびPolar Harmonic Transformsの高速化を行った。三角関数の対称性を利用して計算量の削減を図った結果、従来手法に比べて2桁の高速化を実現できた。次に、大規模画像データベースの検索において、ヒルベルト走査型Bag-Of-Features表現による検索手法を検討した。これは、SIFT等により得られる画像の特徴点集合に対して、類似部分画像を木構造表現で管理させ、また、各葉ノード間で距離を定義するものである。空間充填曲線を利用することにより探索空間を大幅に絞り込みができるようにしたものである。Caltech、ImageNet 1Mデータセット等を利用した評価実験により、従来法のBOFより大幅に検索精度を向上させ、記憶容量が15分の1以下に削減できることを確認した。次に、空間充填曲線の一種であるヒルベルト曲線を利用した公開鍵暗号方式を確立した。これは、ヒルベルト上に新たな演算を定義して、その演算を使ったべき乗計算を利用したものである。また、鍵となる曲線の種類が6次元以上で種類数が爆発することがわかり、9,10次元空間の空間充填曲線を利用した公開鍵暗号アルゴリズムのプロトタイプを構築した。なお、ヒルベルト曲線の発生方法、1対1対応の写像計算等は、研究代表者がIEEE Trans on Image Processing(1999)に発表したアルゴリズムを利用した。今後、RSA、楕円暗号等との性能評価を行いながら、アルゴリズムの改良を行う予定である
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