2011 Fiscal Year Annual Research Report
グラフィックス処理のための視覚的自然さに関する感性工学的考察
Project/Area Number |
21500200
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
原田 耕一 広島大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90124114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 龍二 広島国際大学, 心理科学部, 講師 (90352020)
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Keywords | 感性データ / グラフィックス処理 / 視覚的自然さ / パターン分類 / 3次元形状分析 / 形態測定学 / フーリエ変換 / メッシュモデル |
Research Abstract |
[研究分担者担当分] 本年度の研究において、頂点数・位相構造の異なるメッシュモデルの幾何学的な形状情報を2次元カラー画像に変換し、変換された画像を2次元フーリエ変換することで得られたフーリエ係数を、形状を表す多変量として形状分析を行う形状分析手法の提案を行った。メッシュモデルを2次元カラー画像に変換する際には3次元頂点の2次元平面パラメータ化を行うが、従来の方法では形態測定学の方法における比較部位の相同性が確保されない問題があった。そのため、比較部位の相同性問題を解決する拘束付き平面パラメータ化手法を提案した。本提案手法により、頂点数・位相構造が異なっていても、形態測定学の枠組みで3次元形状の分析を行うことが可能となる。また、フーリエ係数により形状を表現することで、対象形状の大まかな形状と詳細な形状を別々のパラメータで表現することができる。大まかな形状と詳細形状を区別して表すことで、装飾的な要素を排除した形状分析など、形状表現の詳細度を考慮した形状分析が可能となり、物体表現の視覚的な自然さを、物体形状の局所的な要素からだけでなく巨視的な要素からも分析することができると考えられる。 更に、本研究の主要なテーマである人間の感性を計算機によって模倣し、処理するということの具体的な例として、血管画像の分類(中国伝統医学にはこれを病気診断に用いているものも見られる)に適用し、人間が行う血管パターンの分類を計算機によってある程度シミュレーションすることに成功したことは、グラフィックス処理においても感性工学的な考察が重要であることを改めて確認できたことに等しい。
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