2011 Fiscal Year Annual Research Report
通信速度が小さい端末のための画像・動画像圧縮の研究
Project/Area Number |
21500211
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 幸司 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00179269)
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Keywords | 画像・動画像圧縮 / ベクトル量子化 / コードブックの最適化 / クラスタリングアルゴリズム / ファジィ理論 |
Research Abstract |
23年度の研究においては,動画像の動き補償による圧縮とアルゴリズムの検証実験を中心に研究を進めた.動画像は,空間方向・時間方向の近傍画素間の相関が高い.このため時間的・空間的に変化する画素値を用いて予測画像を生成し,入力される画像との差分を求めることで符号化する動画像の情報量を大幅に削減できる.本研究ではベクトル量子化を用いて符号化されているフレームから分割したブロックに最も類似したエリアを参照する動きベクトルによって予測画像を生成した.動きベクトルの探索はフルサーチ法とステップサーチ法の2つのアルゴリズムによって行った.フルサーチ法は,動きベクトルの探索範囲を総当たりで調べる方法である.原画像のブロックと符号化したフレームの中にある探索範囲内のブロックを比較する.この2つのブロックの各画素の輝度値の2乗誤差の和を求める.この演算をすべての探索範囲を総当たりで行った.このアルゴリズムによって最適な動きベクトルを求めることができた.しかしこの方法では,計算量が膨大になるため改善する方法としてステップサーチアルゴリズムを考案した.このアルゴリズムでは,動き探索範囲が±7画素の場合中心(0,0)と周囲の縦・横方向にそれぞれ±4画素に位置にある画素について最小誤差点を求める.次に,その最小点の周囲8画素を±2画素で探索し最小点を求めた.さらに,求めた最小点の周囲8画素を±1画素で探索し,誤差の最小点を求め動きベクトルを決定する.実験では動き補償によるブロック分割を固定ブロックサイズの場合と可変ブロックサイズの場合の2種類について行った.可変ブロックでは処理データ量を大幅に削減できるがブロックサイズを4種類用いたことにより1ブロックあたり2bitsのデータが必要となった.本研究では,さらにベクトル量子化によるグローバル動き補償についても研究した.これは画面全体を1つの動きベクトルで表せ,ブロック数を削減できる効果があるがブロック位置を宗す情報が必要になり画像の種類によっては効果が小さいことは分かった.
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Research Products
(3 results)