2010 Fiscal Year Annual Research Report
3次元画像再構成アルゴリズムへの情報統計力学的アプローチ
Project/Area Number |
21500214
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
庄野 逸 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (50263231)
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Keywords | CT画像 / 画像修復 / ベイズ推定 / ハイパーパラメータ推定 |
Research Abstract |
医療などで用いられる断層画像は,複数方向からの投影を行ない,得られたデータから元の空間での信号強度を推定することによって得られる物体断面画像であり,現在では物体の内部断面を画像として得るために良く用いられる.CT画像の例としてはX線透過信号を用いたX線CT画像や,体内に注入された放射性同位体を放射線源としてその濃度分布を推定するPET(Positron Emission Tomography)画像などが挙げられる.前年度の研究ではBayes推定を用いた定式化を行なったが,本年度は引き続いてBayes推定におけるハイパーパラメータ推定に注目して議論を行った.ハイパーパラメータ推定は,観測データと画像の滑らかさを規定する事前分布の強度を決定する量であり,この推定は画質に重要な影響を与えるため適切に定める必要がある.すなわち画像を滑らかにし過ぎれば,全体的にぼやけた画像となり,観測データを重視し過ぎると,観測ノイズの影響を強く受けることになる.本研究では第2種最尤推定と呼ばれる手法を導入し,この比率を自動的に定める方式について議論を行い,この推定値を観測データのみから推定する方式の定式化を行った.この結果を2次元画像の再構成に適用し,計算機シミュレーションによって画質評価を行い,妥当な結果をえることが可能になった.またこの結果は3次元画像に対しても容易に拡張できると考えられる。
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Research Products
(7 results)