2010 Fiscal Year Annual Research Report
確率分布間距離に基づく好奇心概念の一般化とロボットの自律的発達
Project/Area Number |
21500218
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
永松 正博 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (70117307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀尾 恵一 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 准教授 (70363413)
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Keywords | 神経回路網 / 好奇心 / surprise / 発達 / 移動ロボット / 最適化 / 解空間探索 / 経路計画 |
Research Abstract |
○ロボットが敵を追いかける追跡行動の学習では、より現実的な問題に対処し、学習を促進するために、生物の様々な能力を応用する必要がある。本能的な欲求や、獲物の意図推定がこれらにあたる。例えば、敵の捕獲中に自分自身のエネルギーが消耗してしまったり、危険に遭遇して壊れてしまったりすることを避けるために生存欲を導入することが考えられる。これはレスキューロボットなどでも重要な機能になる。研究では、食欲を導入することで学習の促進が図れることが分かった。ただし、単純に食欲があるだけでは食べてばかりになるので、うまくコントロールされた食欲が重要になる。今後は、研究の結果を踏まえ、さらに獲物の意図推定に重点を置いた研究を行う。 ○制約付最適化問題において、大域的最適解を求めることは、通常は解空間が莫大であるために非常に困難である。多数の複雑に絡み合う制約があると、解空間の探索はより難しくなる。研究では、これまでに未探索である部分の中でより可能性のあるところを探すために、好奇心を導入することが有効であることを示した。本手法を用いると大域的最適解の探索が効率よく行える。 ○好奇心だけでなく、さまざまな情動が人間の意思決定を左右する。特に、その時の状況に即座に対応した行動が要求される場合や、社会的な行動の発現に対して、情動が重要な働きをする。他のロボットとの協調行動の発現や、情動と結びついた社会性を強化学習により実現する方法の提案を行った。 ○ビデオ映像を用いた物体追跡はよく行われるが、複数の物体が複雑に絡み合って移動する状況では困難になる。研究では、対象物体が移動パターンを記憶しておき、それを用いることで解決が図れることを示した。対象物体の移動パターンの学習には、好奇心が有効働くことが考えられる。
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Research Products
(9 results)