2009 Fiscal Year Annual Research Report
適応型粒子群最適化法の構築とスイッチ力学系のパラメータ最適化
Project/Area Number |
21500223
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
斉藤 利通 Hosei University, 理工学部, 教授 (30178496)
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Keywords | 群知能 / カオス / 分岐 / 最適化 / スイッチ力学系 |
Research Abstract |
1.基本的な成長木PSOのパラメータ設定について、典型的なベンチマークを対象に考察し、最適値探索成功率、計算時間、消費電力等の性能が良好となるパラメータ領域を明らかとした。アルゴリズムの適応化や簡略化についても検討し、成長過程に依存して加速度項を変化させ、時間的にパラメータを変化させる方法を考案した。探索成功率、局所最適解からの脱出特性、計算コストについて、典型的な回路合成問題やベンチマークを用いて検討を行い、手法の有効性を確認した。 2.多目的関数の構成について検討し、複数のアナログ目的関数を単に線形結合するのではなく、各々の目的に基準を設け、論理式で結合するハイブリッド目的関数を考案した。これをパワーエレクトロニクスの基本問題であるインバータの合成問題に応用し、従来のアナログ目的関数に比べて、ハイブリッド目的関数は、柔軟な最適値探索が可能であることを確認した。 3.スイッチ力学系の分岐現象の問題を考える対象として、太陽電池入力DC/DCコンバータや、スパイキングニューロンの数理モデルを構築し、写像法等を用いて基本的な分岐現象を解析した。太陽電池系の分岐現象に関しては、最大電力抽出と安定性の間にトレードオフが生じうることを発見した。これは応用的に重要であり、将来の最適化問題構築の基礎となる。ニューロン系では、結合遅れパラメータによって応答が安定化される分岐現象を発見した。これは、新分岐理論構築の糸口となる。
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