2010 Fiscal Year Annual Research Report
適応型粒子群最適化法の構築とスイッチ力学系のパラメータ最適化
Project/Area Number |
21500223
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
斉藤 利通 法政大学, 理工学部, 教授 (30178496)
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Keywords | 群知能 / 最適化 / スイッチ力学系 / 分岐 / 最大電力点従 |
Research Abstract |
1.PSOを多目的最適化に適用する方策を検討した。従来の多目的最適化を各目的関数の線形結合等で表す手法では、パレート最適解に捕われ、所望の解を求められない場合がある。これに対して、各目的関数を論理演算で結合するハイブリッド適合度を用いる方法を導入した。同方法は、場合によって目的関数の一部が悪化することを許容し、この柔軟性が目的全体の最適化を助ける。パワーエレクトロニクスの基本回路の多目的パラメータ最適化に適用して手法の有効性を確認した。 2.粒子の次元を適切に自動的に調整する可変次元PSOを考案した。粒子の各次元には目的達成に効果的なものとそうでないものがあり、余計な次元は探索の妨げになる場合もある。これに対して、適合度に従って自動的に次元を統一したり分離したりできる方法を導入した。これをスイッチング回路の制御信号最適化に応用した。同応用では、粒子次元は周波数に対応し、周波数を最適化するためには粒子の次元を適切に変化させる必要があるが、本手法ではそれが可能であることを確認した。 3.PSOによる分岐集合探索と最大電力点追従という新しい応用の基礎を固めた。クリーンエネルギー供給系の代表例である太陽電池入力DC/DCコンバータを対象とした。同系の簡略化モデルを構築し、最大電力抽出と安定性の間のトレードオフ問題を、区分的厳密解を用いて精密に解析し、最大電力を与えるパラメータ集合と、安定性の境界となる周期倍分岐集合が交叉することを確認した。この交差点をPSOによって探索したところ、他の手法に比べて、効率よく高速に探索できることを確認した。
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