2009 Fiscal Year Annual Research Report
生涯学習機関としての北欧公共図書館の役割に関する実証的研究
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21500234
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
吉田 右子 University of Tsukuba, 大学院・図書館情報メディア研究科, 准教授 (30292569)
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| Keywords | 公共図書館 / 北欧 / 生涯学習 |
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| Research Abstract |
本研究は、北欧の公共図書館を日本の公共図書館サービスの参照モデルとして位置づけ、生涯学習機関としての北欧公共図書館の役割に関する実証的研究を行うものである。
平成21年度は、北欧諸国の公共図書館制度について、歴史と現状を包括的に整理し、本研究の基盤となる北欧公共図書館のサービス全体について把握することを研究の中心課題とした。また北欧図書館研究に関する網羅的な文献調査を行い、生涯学習と図書館を検討するための方法論について検討した。
本年度の成果としては、北欧公共図書館の理念的課題や生涯学習の場としての位置づけをマクロな視点からとらえるための基礎的なデータを収集したことが挙げられる。北欧において公共図書館はインフォーマルな学習の場として重要な役割を果たしてきた。図書館は地域コミュニティにおける情報へのアクセスを確保と、各種の学習活動の育成の支援という点において長い歴史を持つ。この伝統を継承しつつ、情報技術の進化による図書館サービスの変化を視座に入れて、図書館による支援を強く必要とする利用者への新たなサービスを提供する試みがなされている。日本の公共図書館は多文化的で平等な情報アクセスの確保と学習機会に関して、北欧と同様の問題を持っている。北欧の公共図書館の実践と理念の新たな方向性を参照しながら、利用者の公共図書館にかかわる認識や利用者による公共空間としての図書館の発見の中で生じている変化について検討し、論文「インフォーマルな学習の場としての公共図書館」(The public library as a space for informal learning)にまとめた。
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