2011 Fiscal Year Annual Research Report
読書支援における図書館の役割に関する基礎的研究~国語科教育との連携を中心に~
Project/Area Number |
21500242
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
岩崎 れい 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (40329975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長沼 光彦 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (70460699)
勝見 健史 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (20411100)
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Keywords | 図書館学 / 読書支援 / 国語科教育 |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、子どもの読書支援のために有効な方策を国語科教育分野と図書館情報学分野の2領域によって学際的に分析・提示することである。この研究目的を達成する研究のひとつとして、今回の研究では継続的な読書支援の重要性を明らかにするために、理論的な読書研究、日本の学校教育における読書支援に関する取組、乳幼児期から学童期への読書支援の継続性を重視している英米の行政施策や読書支援プログラムをそれぞれ分析し、図書館サービスと国語科教育が今後どのような連携をしていくことができるかという可能性を探った。 理論的な読書研究については長沼が担当し、学習指導要領における国語の領域「読むこと」の内容を分析し、今後の指導において国語科教育及び図書館サービスがどのような役割を果たせるかを、文化的環境の視点から分析した。日本の学校教育における読書支援に関する取組については勝見が担当し、具体的には、H県I市、H県N市、H県K市、H県T市の公立小学校において、学校図書館および市立図書館と連携しながら児童の読書生活の活性化をめざす具体的な単元開発、および実践場面における教師の指導と評価について考察を行った。英米の行政施策や読書支援プログラムについては岩崎が担当し、それぞれの施策が子どもの発達支援や学力向上とどのような関連を持たせて実施されているかを分析した。その結果、今後の読書支援の課題として、(1)日本において読書支援と国語科教育との関係がまだ不十分であり、学校現場での環境整備も重要であること、(2)日本における行政施策において、(1)乳幼児期の支援、(2)学力との関連、(3)特別なニーズをもつこどもたちへの支援がまだ不十分であること、の2点が明らかになった。
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Research Products
(8 results)