2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500267
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
ABLA Dilshat 独立行政法人理化学研究所, 非侵襲BMI連携ユニット, 研究員 (00391847)
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Keywords | 分節化 / 事象関連電位 / ERP / 系列学習 / 知覚学習 / 言語獲得 / 運動学習 / SRT |
Research Abstract |
言語の習得には、聴覚的に連続な音声に含まれる単語の切れ目を見つける必要がある。視覚的な言語習得の場合においても、視覚文字列、パタンの分節化が重要である。これまでに行ったERP研究では、連続系列における聴覚分節化及び視覚分節化を反映.し、学習の達成度と強く相関する事象関連電位(ERP)成分(N400)を発見した(21年度成果)。また、連続視覚信号の分節化(知覚学習)及び運動学習の統合過程をオンラインで評価するため、脳波計測に加え、時系列反応時間(SRT)を取り入れ、有限状態文法規則に従って生成される音符系列の運動学習課題を実施した(22年度)。その結果、反応時間が系列学習の進行に伴って短縮し、チャンクのオンセット(第一音符)で得られるERP振幅と有意な相関を示した。 本年度の研究では、視覚情報の分節化及び統計的学習の領域一般性をさらに明らかにするため、視覚刺激呈示には数字を用いた。前年度の課題と同じく、数字刺激は有限状態文法規則に従って生成され、TVモニターに呈示され、被験者は数字に対応するピアノキーをできるだけ速く押すというSRT課題を施行した。 その結果、反応時間(RT)は学習ブロックの進行に伴って短縮した。また、RTは3数字で構成されたチャンクのオンセット(予測しにくい始点)では遅くなるものの、チャンク内(比較的予測しやすい第二、第三位置)では短縮を示した。ERPでは、音符を用いた実験結果と同じく、チャンクのオンセットに対し、刺激呈示後300-400ms区間により大きな陽性電位P3が観察された。しかし、学習進行過程でのERP振幅とRTの相関は認められなかった。本研究結果から、音符を用いた前年度の研究結果は被験者の音感に依存する可能性は否定できないが、系列情報の統計的学習・分節化を示すERPと行動指標が聴覚及び視覚情報の学習過程で一致することが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Neural changes in the cortico-basal ganglia network during online statistical sequence learning : An fMRI study2011
Author(s)
Abla, D., Asamizuya, T., Ueno, K., Suzuki, C, Sun, P., Cheng, K., Okanoya, K.
Organizer
第34回日本神経科学大会
Place of Presentation
横浜、日本
Year and Date
2011-09-15
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