2010 Fiscal Year Annual Research Report
方位選択性可塑性のグルタミン酸受容体メカニズムの理論及び実験研究
Project/Area Number |
21500268
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 繁 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 特任教授 (70281706)
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Keywords | 神経科学 / 自己組織化 / 可塑性 / モデル化 |
Research Abstract |
平成22年度は、視覚野ネットワークを考慮に入れて、シナプス拘束条件の強さを変化させたときに見られる受容野構造の変化をシミュレーションによって調べた。その結果、拘束条件が弱くなると受容野構造が乱れ、方位選択性が減弱することが確認された。同様に、Hebb学習項の大きさを減少させたときに現れる受容野構造の変化も調べたところ、一旦形成された方位選択性は比較的頑健に保たれることがわかった。これらのシミュレーション結果は、既に実験的に確認しているNMDA受容体の活性化をD-AP5によって阻害したときに見られる方位選択性の減弱をよく再現していることから、方位選択性における可塑性のメカニズムがHebb学習則に基づくものであることが予測された。
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