2012 Fiscal Year Annual Research Report
離散確率空間上のMCMC法の大域化による精度向上と最適値への収束性
Project/Area Number |
21500271
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
橋口 博樹 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50266920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 重和 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90248203)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マルコフチェインモンテカルロ法 / 固有値分布 / 実験計画の構成 / 分割表解析 |
Research Abstract |
本研究では離散確率空間上のマルコフ連鎖を対象とし,一般的な離散確率空間での大域化理論を構築する.この大域化理論は,定常分布への収束速度の改善と,離散最適化問題に対して局所解への落ち込みを改善する方法論である.これまでの成果では,数値実験を通して本理論の有効性を示してきた.本年度は,固有値分布論の観点から有効性を示す理論的な研究に取り組んだ.本年度は,固有値分布論の統計学における一般的な議論を行ない,その成果を国際誌に投稿し採択された.固有値分布の統計学における一般的な議論では,最大固有値分布の正確な計算に成果や,最小固有値分布の近似計算,複素正規分布論への応用などの成果があり,それぞれ発表を行った.特に,最大固有値の正確計算では新しい方法を提案することができた.また近似分布について,精度が非常に良いことが分かった.マルコフ連鎖モンテカルロ法の収束の議論は2番目に大きい固有値が関係しており,前述の固有値分布に関する成果を,マルコフ連鎖モンテカルロ法の理論解析に適用するまでには至らず,今後の課題として残ってしまった.しかし,個々の問題を詳細に検討した結果,関連するテーマにおいて多くの成果が生まれた.例えば,これまでの研究成果を理論的にも検討する観点から,過飽和実験計画の構成では,最適性が保証できるパラメータを理論的に探し,そのパラメータでの構築を行い,大域化によるマルコフ連鎖で構成した乱数による実験計画も最適になっていることも確かめられた. 以上,研究課題に関連する研究について,国際誌採択1件,国際学会の発表4件,国内学会の発表4件の成果があった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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