2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユークリッド距離行列の順序構造とその多次元尺度構成法への応用
Project/Area Number |
21500272
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
倉田 博史 The University of Tokyo, 大学院・情報学環, 准教授 (50284237)
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Keywords | ユークリッド距離行列 / 多次元尺度構成法 / マジョライゼーション / 置換行列群 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Euclid距離行列の数理的構造、特に順序構造を明らかにし、その多次元尺度構成法への応用において従来よりも正確かつ客観的な手法を提供ることでる。 倉田は、Kurata and Sakuma(2007)において、「群によって誘導される順序(group-induced ordering、group majorization ordering)」なる概念を用いてEuclid距離行列の順序構造について調べた。本研究は、これらの理論をより発展させ、多次元尺度構成法をより精緻化することを目的とする。より具体的には、(1)Euclid距離行列の空間の順序構造をより明確にすること、(2)対応する点配置の空間(それは非負値定符号行列の空間の部分錘になる)の順序構造をより明確にすること、(3)上記の順序を効率的に表現する不変量や共変量を見つけること、(4)上記の多次元尺度構成法への応用を扱い、順序構造に関する理解をより深めたいと考えている。 この年度は、「研究目的」における(1)と(2)の問題を中心に研究を進めた。特にmulti-spherical構造の特徴付けについて、multi-spherical EDMの全体の陽的表現を導出した。その結果は、Kurata and Tarazaga(2010)として"Linear Algebra and its Applications"誌に採択された。同時に、EDMの零空間の構造に関する幾つかの定理も得た。 多次元尺度構成法は、考察対象の母集団に複数の群が混在するような状況、即ち母集団が混合分布である場合に用いられることが多い。混合分布を記述するのに有用な概念として、プリンシパル・ポイントがある。本研究では、関連したトピックとして、多次元混合分布のプリンシパル・ポイントの存在範囲についての結果も得ている(Kurata and Qiu (2009))。
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Research Products
(6 results)