2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータを用いたディスオーダー蛋白質の構造情報の網羅的解析
Project/Area Number |
21500289
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 周吾 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (90272442)
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Keywords | タンパク質 / ディスオーダー / 局所構造情報 |
Research Abstract |
タンパク質のアミノ酸配列情報を入力とし、それをもとに進化情報を加えた局所的な配列プロファイルを作成して、その情報に基づいて大まかな局所の立体構造を予測するプログラムを開発した。このプログラムは、機械学習の方法の1つであるSupport Vector Regressionを用いている。また、Support Vector Regression単独では予測値として1つの値が出力されるだけであるが、複数のSupport Vector Machineを組み合わせることで、予測値の連続分布が得られる方法を新たに開発した。この成果は、生物物理学会にて発表を行った。予測精度が高ければ、局所的なアミノ酸配列情報に局所的な構造情報が含まれていたということがわかる。これを球状タンパク質に適用し、フレキシブルであるといわれているループ部でも、有意に局所配列情報に局所構造情報が含まれていることを明らかにした。以上の結果はGenome Informatics誌にて発表した。またディスオーダータンパク質あるいはディスオーダー領域のデータベースであるDisProtとタンパク質の立体構造データベースProtein Data Bankのデータを突き合わせ、複合体形成に伴ってタンパク質の立体構造がディスオーダーからオーダーにシフトする領域のデータベースを作成した。これをもとに上記の予測プログラムを適用した結果、そのような領域についても、有意に局所配列情報に局所構造情報が含まれていることを明らかにした。以上の結果は計算タンパク質科学研究会にて発表した。
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