2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト細胞周期の網羅的pathway mapの作成と構造解析
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21500290
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小田 夏奈江 東京医科歯科大学, システム情報生物学, 特任講師 (30527007)
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Keywords | ヒト細胞周期 / パスウェイ・マツプ |
Research Abstract |
本研究は、文献テータベースから網羅的に根拠となるテキスト・テータを収集することにをり、ヒト細胞周期における詳細なパスウエイ・マップを作成し、そのパスウエイ構造を解き明かすことにより、細胞周期システムの背後にあるロジックを探索し、遺伝子異常の連鎖とパスウェイ構造との関連性を検討することを目的としでいる。 平成22年度は主に細胞周期マップのブラッシュアップとモデル化の方法論の試行錯誤に時間を費やした。 マップについては、PubMedなどの医学文献テータベースはもとより、TRANSPATHなどの定評あるパスウェイ・データベースも参考にして、テキストマイニング技術も利用して網羅的に関連文献やパスウェイを収集し、それらを丹念にCellDesignerというシミュレータ兼パスウェイ描画ソフトを用いて、一つ一つの反応経路をリンクし作り上げるという地道な手作業を続けた。生物学的に意味のある、信頼できるパスウェイ・マップの作成は、本研究の根幹を成す作業であることから、実に膨大な作業ではあるが丁寧に一つ一つの生化学的反応を吟味しつつ生体内物質間の相互作用の織りなすマップを作成した。 モデルの方法論については、既存のパスェイ研究やモデル化の研究を参考にしつつも、本研究に見合うモデル化の方法を独自に工夫し開発のための試行錯誤を繰り返した。類似の研究はこれまでにないため、このような大がかりの相互反応のモデル化自体が大きな研究課題であることを肝に銘じつつ、本年度はぜひとも細胞周期システムの制御ロジックの解明につながるようなモデル化を行い、その制御構造の解明をなしとげたいと考えている。
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