2009 Fiscal Year Annual Research Report
時空間フィルタリングによるてんかん性異常脳血流検出法の開発
Project/Area Number |
21500295
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
三分一 史和 The Institute of Statistical Mathematics, モデリング研究系, 准教授 (30360647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 丈夫 早稲田大学, 高等研究所, 准教授 (90409756)
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Keywords | 時空間データ解析 / 異常値検出 / てんかん |
Research Abstract |
平成21年度は,提供を受けたfMRIデータのスキャン方式,データフォーマット,また,患者ごとにも記録条件の確認を行い,その情報に基づきデータの読み込みプログラムの作成とパラメーターの設定を行った。そして,計算機上に読み込まれたデータの空間構造は解剖学的画像(T1強調画像)との対比により,また,時間構造は各voxelにおける時系列の波形により検証を行った。その結果,fMRIデータの空間構造がT1強調画像と異なっていることが判明した。これでは,最終的な解析結果をMappingするときに正しく表示することができないので,fMRIデータに空間回転を施し,空間構造を合致されるための補正プログラムを作成した。 実際のデータ処理に関しては,fMRI信号の定常状態をモデル化する外性変数型自己回帰モデルの適用性について検討を行った。その推定されたモデルでは予測できない状態,つまり,動力学的性質が変化した状態を検出し,動力学的性質が変化した脳内の部位を検出した。 しかし,この結果は,個々の患者の脳構造に基づいて解析を行った場合と,標準脳座標に変換されたデータで行った場合とで,異なってくることが示唆された。元のデータを標準脳画像に変換してから解析を行うか,解析結果を標準脳座標に投影するか,あるいは,標準脳座標への変換は行わないほうがよいのか,この点については,次年度における検討課題となる。
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