2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500318
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
宮下 知之 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (70270668)
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Keywords | Spacing effect / MAPK / memory / c-fos / CREB / Drosophila |
Research Abstract |
間隔を開けてtrainingをくり返すspaced trainingよって、安定的で強い長期記憶が形成される。長期記憶はCREB依存的な記憶であるが、spaced training中にCREBの直接の下流遺伝子で、長期記憶の形成に必要なc-fos発現がおこっていた。このCREB依存の転写は、spaced trainingのtrainingとtrainingの間隔(inter trial interval;ITI)におこるMAPKの活性化によって引き起こされる。MAPKの活性化はtrainingがきっかけとなるが、training自身が抑制もしていた。そのためspaced trainingでtrainingをくり返すと、MAPKは波のように活性化と不活性化をくり返す。IITIを短くするとMAPKの活性化の波も小さくなり、長期記憶の量も少なくなった。ITIが無くなるMassed trainingや、MEK inhbitorの投与によりMAPKの活性化が抑制されると、長期記憶形成は抑制された。逆にMAPKの活性化を持続させることで、少ないtrainingでも、ITIが無くなっても長期記憶が形成された。これらのことからMAPKの活性化の総量が長期記憶の量を決めていることが明らかになった。さらにtrainingがくり返されれることで、MAPKの活性化依存的にc-fosとCREBとのpositive feedbuck loopがおこり、CREB量が増加してLTM形成が強化されるにとが示唆された。
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