2011 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部レプチン・メラノコルチン系摂食回路への内臓感覚入力を実験形態学的に視る
Project/Area Number |
21500325
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
安井 幸彦 島根大学, 医学部, 教授 (30174501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津森 登志子 島根大学, 医学部, 准教授 (30217377)
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Keywords | 視床下部 / 扁桃体 / メラニン凝集ホルモン / 摂食行動 / 神経回路 / グルタミン酸 / ラット |
Research Abstract |
本研究では視床下部レプチン・メラノコルチン系摂食回路を構成するニューロンへの内臓感覚入力を検討することによって、内臓感覚による摂食行動の修飾機構を解明することを目的とし、本研究を計画した。本年度は味覚とともに特殊内臓感覚の一種と考えられている嗅覚の入力源として、嗅球からの線維が終止することが知られている扁桃体皮質核と基底内側核を取り上げ、これら両神経核から視床下部のメラニン凝集ホルモン(MCH)含有ニューロンへの入力様式について、光顕的および電顕的に解析した。実験では、ラットを用いて、扁桃体皮質核あるいは基底内側核に順行性標識物質であるビオチン化デキストランアミン(BDA)を電気泳動的に微量注入し、組織化学的にBDA標識線維および終末を検出した後、MCH含有ニューロンを免疫組織化学によって検出した。その結果、1)皮質核と基底内側核からの投射線維とMCH陽性ニューロンの分布の一致を外側視床下部の腹外側部で、内包のすぐ内側方に認めた、2)これらの投射線維とMCHニューロンとの間に、非対称性シナプスの形成を見た、3)これらの投射を出すニューロンのほとんどは小胞性グルタミン酸トランスポーター2mRNA陽性であった。以上のことから、扁桃体皮質核と基底内側核のニューロンは外側視床下部のMCHニューロンに対してグルタミン酸作動性で興奮性の投射をすることによって、摂食行動の調節に働いていることが示唆された。
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Research Products
(4 results)