2010 Fiscal Year Annual Research Report
Cadm1機能シナプス形成に関与するタンパク複合体の解析と機能障害の研究
Project/Area Number |
21500334
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
桃井 隆 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (40143507)
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Keywords | シナプス / Cadm1 / 自閉症 |
Research Abstract |
申請者は自閉性障害の患者のシナプス接着蛋白SynCAM/RA175(Cadm1)遺伝子に2つの変異を同定した(Zhiling and Fujita et al., 2009)。本研究はASDモデルマウスであるCadm1-KOマウス、CADM1(Y251S)KIマウスを用いてLoss-of-functionとGain-of-functionの両面からASDの分子病態の解明を目的とする。 昨年度は1)正常および変異Cadm1-MycTagを導入したROSA26遺伝子のBacクローンに-Cadm1-Mycを挿入し、ROSA26-Cadm1-Myc-BacTgトランスジェニックマウスを作製した。 2)Cadm1のC末端をリガンドとしたPull-down法、およびMycTagの抗体カラムを用いて、小脳のCadm1-複合体の分離およびCadm1のPDZ結合モチーフに結合するScaffold蛋白の同定を試みた。本年度はCadm1-KOマウスは不安、攻撃性の増大する他、自閉性障害の患者にしばしば観察されるように、小脳に軽い発達異常が見られること、また、ヒト言語障害に対応する超音波コミュニケーション障害が存在すること、またマウス小脳では、Cadm1はGABAB2受容体と小脳プルキンエ細胞とParallelファイバーとのシナプスに局在することが明らかになった。 一方細胞培養系を用いた実験では変異Cadm1は小胞体に蓄積し、小胞体ストレスを誘導し、神経細胞のデンドライト形成を抑制することが明らかになった(Fujita et al.,2010)。 また、本年度、CADM1(Y251S)KIマウスが作成されたことから、来年度はCADM1(Y251S)KIマウスでの小胞体ストレスとASDの病態との関連についても解析する予定である。
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Research Products
(5 results)