2012 Fiscal Year Annual Research Report
NMDA型グルタミン酸受容体による海馬歯状回神経新生の制御機構の解明
Project/Area Number |
21500366
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
都筑 馨介 文教大学, 健康栄養学部, 教授 (60222139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石内 勝吾 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10312878)
吉田 由香里 群馬大学, 学内共同利用施設等, 助教 (90431717)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グルタミン酸 / 神経幹細胞 / 高架式十字迷路 / AMPA受容体 / カルシウム |
Research Abstract |
過去3年間の研究で、この間に研究代表者の所属機関の変更と新しい研究室の立上げがあり、研究が十分に進捗しなかったことを受けて、最終年度は、群馬大学重粒子線研究施設の吉田由香里助教と琉球大学脳神経外科の石内勝吾教授を研究分担者に加えて、研究を進めた。グルタミン酸神経伝達により、カルシウム透過性AMPA受容体を介して、海馬歯状回の神経新生において、神経細胞の誕生数は増えること見出したので、この誕生数の増加が、個体の行動に影響を及ぼすかどうかを検討した。カルシウム透過性AMPA受容体を発現するGluA2のノックアウトマウス(GRIA2KO)は、高架式十字迷路試験(Elevated Plus Maze, EPM)においてオープンアームでの存在時間が長い。この理由として、GRIA2KOでは海馬新生細胞の誕生数が増加したために、抑うつが減少して、より探索的なオープンアームに存在時間が長くなったと考えた。そうならば、海馬の神経新生を抑制しておけば、GRIA2KOとコントロール群の間に見られた差はなくなる、もしくは小さくなると考えられる。そこで、GRIA2KOマウスと同腹の野生型マウスの海馬を中心10GyのX線照射を行って新生細胞を除去し、EPMを行った。結果は予想に反して、X線照射を行わなかった場合と有意差がなかった。この結果は、高架式十字迷路に見られた探索的行動の増加は、胎生期からEPM実験を行うまでの長い時間をかけて形成されているか、海馬神経新生を介さないGRIA2KOマウスに固有の性質であることが示唆された。申請者が代表者である本研究は今年度で研究期間は終了したが、行動学的解析を発展させ、また個体レベルでの電気生理学的検索を進めるため、GRIA2KOマウスの凍結精子は群馬大・吉田助教から琉球大・石内教授に譲渡した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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