2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500405
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
根本 鉄 金沢大学, 保健学系, 教授 (90126243)
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Keywords | 非加熱型深部温 / 皮下組織温 / 熱抵抗値比 / プローブ構造 |
Research Abstract |
[研究目的]プローブの体表面と外気面の温度差と断熱材の熱抵抗値比から皮下深部温を測定する非加熱型の深部体温計測装置の開発を目的とする。プローブ内の断熱材の熱抵抗は同一素材の厚さの違いにより設定する。熱抵抗値比はシミュレーション実験より最適値を設定する。平成22年度は、実用的な携帯型の深部温度計を製作する。プローブの上部に電子回路を装着する。CPU部、増幅部、メモリ部,データの入出力をコンピュータのUSBで行う。連続測定は、1分間間隔で26時間である。 [研究成果]携帯型としての電子回路の制作を行った。携帯型は、メモリ内臓型の非加熱型深部体温計装置である。仕様は、CPU:テキサス・インスツルメンツMSP430F249、8MHzクロック、12ビットAD変換、EEPROM:容量32KBytes(8chデータを1600点保存可能)、RF Transmitter:送信周波数315MHz、変調方式:AsK、電源:3V-Li一次電池CR1216(待機時消費電流:3μA)である。生体応用実験について、健常被験者の前額部・腹部の深部温度は舌下温との温度差が±0.1℃以内に達する応答時間が約30~60分であった。深部温度と舌下温の温度差の平均値と偏差値は温度が平衡した後の測定値で0.03±0.05℃から0.08±0.06℃といずれも±0.1℃以内を示した。長時間測定の睡眠時の腹部深部体温の応答時間が約50分で、舌下温を10分ほどのタイムラグはあるもののよく追従した。また、健常女子被験者の4ヶ月分の測定結果より、早朝に生理周期における高低温の2相性が最もよく現れることを示した。この成果を「非加熱型深部体温計による唾眠時の腹部深部温測定」と「非侵襲的非熱型体表面深部体温計の開発」として平成22年8月札幌の第25回日本臨床体温研究会で発表した。
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Research Products
(7 results)