2010 Fiscal Year Annual Research Report
磁気併用3次元生体電気インピーダンス・トモグラフィ
Project/Area Number |
21500407
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
竹前 忠 静岡大学, 工学部, 教授 (20115356)
|
Keywords | 電気インピーダンス / トモグラフィ / 磁気併用 |
Research Abstract |
本年度はより複雑なモデルの2次元画像について検討した。食塩水に入れられた物体のエッジ情報を残差最小化法によるコンダクタンス算出アルゴニズムに取り入れることで、物体の形状より明確に得られることが確認された。また、インピーダンスの絶対値は本法でより正確に算出された。 物体内の構造をヒトの腕を参考に、骨あるいは血管と周囲の組織で構成されるモデルを画像化の対象にした。食塩水のコンダクタンスを周囲組織の物に近付けることで、コンダクタンスがそれとは大きく異なる部位の存在を示唆する画像が得られた。このことから、周囲のコンダクタンスに比べ、かなり大きなコンダクタンスの血管あるいはかなり低いコンダクタンスの骨等の画像化の可能性が得られた。 磁気を併用した本法をより臨床現場で応用するために、体方面の深さ方向のインピーダンス分布の推定の可能性を調べた。そのために電磁石のインダクタンスが生体のコンダクタンスの影響に変化することが実験的に示された。この結果は、3次元化の一つの方法と考えられる。2次元画像に関して、実際の生体は構造的に異方性があり、したがってそれによるインピーダンスの異方性も考慮する必要性が考えられる。そのため、この異方性の測定を、3相渦電流を応用した方法で行なった。異方性のあるモデルを試作し、それを用いた実験の結果、異方性を正確に測定できることが確認された。
|