2010 Fiscal Year Annual Research Report
足部疾患に対する3次元動態解析法の確立ー足部疾患患者の歩行改善を目指してー
Project/Area Number |
21500411
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
徳永 大作 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (90343409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 和也 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (50516044)
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Keywords | 生物・生体工学 / シミュレーション工学 |
Research Abstract |
足部回転装置を用いた扁平足の後足部動態異常に関する研究を行なった.健常ボランティアおよび扁平足を有する患者のCTデータを用いて,得られたDICOMデータを解析し,足根骨の3次元画像モデルを作製し,動態解析を行った.すなわち,得られたCT画像を3次元立体画像再構築ソフトウェアを用いて,各足根骨ごとの3次元画像モデルを作製し,それらの立体情報を計算し,モデルの中間位の画像から動作時までの画像の移動量を計算し,中間位に対する各運動量を定量的に算出した.この結果,扁平足と健常足において後足部動態に相違を認めることが判明した.この結果を第115回中部日本整形外科災害外科学会で発表し,学会奨励賞を受賞した.本研究の結果は中部日本整形外科災害外科学会雑誌に掲載された. 足部疾患に対する3次元動態解析法を確立することを目的として,仰臥位で足部に軸圧を加え,立位荷重時の状態を再現してCT撮像が可能なシミュレーターを新規に開発し,作製した.本荷重装置を用いて,扁平足における足部の動態異常に関する研究を開始した.健常ボランティアおよび扁平足を有する患者のCTデータを用いて,同様の手法を用いて研究を行なった,この結果,扁平足と健常足の動態に有意な相違があることが判明した.この結果を平成23年7月にキーストーン(USA)で行なわれる第27回米国足の外科学会で報告すると共に,現在論文を投稿中である.関節リウマチに関する後足部不安定症の研究も同様の手法で行なっている.関節リウマチにおいても健常足との相違点が判明しつつある. 今後,扁平足および関節リウマチに関するデータ解析を進めるとともに,有限要素解析法を用いてさらなる病態の解明に努める予定である.これにより,足部疾患患者の歩行機能改善を目的とした研究の進捗が得られると考える.
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Research Products
(13 results)