2011 Fiscal Year Annual Research Report
次世代医用ロボット用ソフトアクチュエータ開発の基礎研究
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21500417
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
伊原 正 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (70261039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 太郎 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 助教 (70373082)
矢田 公 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (80093152)
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Keywords | 人工筋肉 / アクチュエータ / 導電性高分子 / 機能性高分子 / ソフトマテリアル / センサ / ロボット / 医療機器 |
Research Abstract |
イオンポリマーメタル複合体は、ナフィオンなどの導電性高分子に白金・金などの貴金属を化学めっきした複合体で、センサとしてもアクチュエータとしても動作する。1-3Vの電圧で大きな変位を発生し、任意形状に加工が可能で、無音で動作する、制御の容易な人工心筋のアクチュエータとして最適な材料である。 平成23年度は、イオンポリマーメタル複合体の電極開発、特にはんだを用いない電極圧着技術の開発に成功し、実現可能性の高い人工筋肉プロトタイプモデルの作成に成功した。前年には膜厚の大きなイオンポリマーメタル複合体の生成法と大電流駆動に成功し、これらの技術を組み合わせて実用化を図る。また、イオンポリマーメタル複合体の発生力をロードセルと等尺性張力測定装置による膜力学特性測定で比較した。平成12年度より、助成を頂いた「イオンポリマーメタル複合体を用いた人工心筋開発の基礎研究」により整備した、ヒートプレス、加熱攪拌器、定温振盪器、精密天秤を利用して膜めっきを行なった。膜力学特性計測用には、ポテンショスタットを用いて定電流・定電圧を維持したパルス波による応答特性を、既存の等尺性張力測定装置、等張性変位測定装置により測定した。 また、その電圧・電流に対する発生張力、応答変位特性を計測し、アクチュエータ作成に最適な動作条件を検討した。成果を著書、計測自動制御学会SI部門、および東京ビッグサイトテクノフロンティア2011モーションエンジニアリング展に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イオンポリマーメタル複合体の小型、軽量、可制御性を生かした人工筋肉の開発に向け、重要な実装技術の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
小形の動物骨を使って、関節運動を制御する人工筋肉をイオンポリマーメタル複合体によって試作する。必要な発生力の向上を図り、関節駆動用人工筋肉の制御方法について検討する。骨に組み込んだ人工筋肉の実用性評価を行う。また、センサ機能を利用した間節制御方法について検討する。
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Research Products
(4 results)