2009 Fiscal Year Annual Research Report
複眼光学系を利用したマルチ機能フィルタビジョン内視鏡の開発
Project/Area Number |
21500444
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 憲嗣 Osaka University, 臨床医工学融合研究教育センター, 特任准教授(常勤) (70364114)
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Keywords | マイクロレンズアレイ / 複眼光学系 / 波長帯域フィルタ / 内視鏡 / 画像処理 / 3次元画像計測 / Narrow Band Imaging |
Research Abstract |
複眼光学系を利用したマルチ機能フィルタビジョン内視鏡を提案した.提案システムを用いると,画面の切り替えなしに多種類の特殊光画像を取得することができ,内視鏡を一度挿入するだけですむ.システムは,マイクロレンズアレイ,波長帯域フィルタ,迷光遮断隔壁および1台の撮像素子から構成される.マイクロレンズ1枚に対して複数の画素が対応するため,各レンズからの画像が1台の撮像素子上で結像する.また,波長帯域フィルタとしてNarrow Band Imaging内視鏡(NBI内視鏡)等で使用する特定波長帯域フィルタをマイクロレンズ毎に装着するため,1台の撮像素子で複数の特殊光画像を取得することが可能となる. 本年度は,システムに必要な要素部品の製作を行った.本プロトタイプシステムは,製造が比較的容易である直径1mmのレンズを3×3配列し,レンズアレイを作成した.また,迷光遮断隔壁はエッチングを利用して,レンズ径とほぼ同じ大きさの開口を空け,隔壁幅80μmに加工したものを作製した.なお,隔壁は迷光を抑えるため,遮光処理として黒塗料による反射防止を施した.波長帯域フィルタとしては,390~445nmと530~550nmなど数種類の波長帯域のフィルタを用意した.また,プロトタイプシステムより得られた複眼画像は,多眼用映像再構成装置を利用することによりリアルタイムでの処理を行う.多眼用映像再構成装置では,超解像技術を利用した2次元画像再構成技術を時系列に展開したアルゴリズムを開発すると共に,試作アルゴリズムを実装し,計算機上での評価を行った.
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