2009 Fiscal Year Annual Research Report
複数の超音波パラメータを用いた皮膚疾患診断法の開発
Project/Area Number |
21500451
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤井 康友 Jichi Medical University, 医学部, 講師 (00337338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉澤 昌純 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 教授 (40191564)
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Keywords | 超音波 / 皮膚 / 音響インピーダンス |
Research Abstract |
皮膚は「内臓の鏡」と呼ばれ、皮膚疾患に限らず多くの内科疾患において種々の皮疹を示すことから、その皮疹の評価(凹凸や色調・硬さ)が重要である。しかし、それらの正確な評価は必ずしも容易ではなく、熟練した皮膚科専門医の視診・触診に頼っているのが現状である。本研究は超音波パラメータを用いてこれまでにない斬新で客観的な皮膚疾患診断法の開発をめざしたものである。本年度は、表面性状の客観的評価が可能な干渉型音響インピーダンス計測法の開発に関する研究を行った。干渉型音響インピーダンス計測法については骨密度の計測および穿刺型超音波顕微鏡への応用で培ったノウハウを用いて、生体皮膚表面の音響インピーダンスの差分の画像化を行うためのシステムを開発し、その有用性を確認した。まず試料として均一な材質である10円硬貨の表面形状を画像化し、開発したシステムにより0.1mm程度の細かい模様を画像化できることを確認した。この成果は、生体医工学シンポジウム2009(2009年6月、千葉大学)にて発表した。また、本システムを用いてブタの切除皮膚標本やガムテープの表面といった比較的やわらかい試料の画像化を行い、本システムの生体応用のための調整をおこなった。さらに、in vivoでヒト皮膚(手掌)表面の画像化を行った。この成果は第83回日本超音波医学会(2010年5月)で発表予定である。今後、本システムを用いた生体正常皮膚およびブタの切除皮膚標本のデータ採取を引き続き行い、本システムの分解能の限界、および得られた画像の客観的評価法(数値化など)についての検討を行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)