2011 Fiscal Year Annual Research Report
心停止後ドナー肝からの臨床成熟肝細胞移植を目指した包括的戦略
Project/Area Number |
21500454
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
青木 武士 昭和大学, 医学部, 准教授 (30317515)
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Keywords | 心停止後肝 / 冷保存 / 2層法 / 虚血再還流障害 |
Research Abstract |
最近では臓器・組織・細胞移植医療におけるドナー不足を改善するため、non-heart beating donor (NHBD)から摘出した臓器を良好に保存することにより、心臓死からの臓器移植をも可能にしようとする試みが行われている。しかし、移植後成績向上のためには、摘出したドナー臓器を良好な状態で保存しておくかかが重要な課題である。 肝臓は常温状態で血流を遮断すると30-90分で不可逆的な変化がおこるとされている。UW液の登場はこれらの障害を回避可能であり、飛躍的に保存時間の延長に成功したが、保存臓器の機能維持向上に向けこれを凌駕する保存液の開発が望まれている。さらに細胞の長期保存・バンキングに向けて、良好な細胞保護が期待される簡便な凍結保存技術も必要とされる。 2.研究の目的: 本年度は肝冷保存において2層法に着目し,ヒト肝(肝切除後標本の一部)の冷保存を行うとともに、温度感応性ゲルを用いて長期凍結保存後細胞機能を検討した。 3.研究成果: 2層法を用いてヒト肝組織を3,12Hr冷保存するとそれぞれのviabilityに有意差を認めなかった。また2層法は、UW液に比較し、冷保存3,12hr後も有意にviabilityが良好であった。温度感応性ゲルを用いた凍結保存(1,3ヶ月)後もヒト肝細胞は良好なviabilityを維持した。
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Research Products
(3 results)