2010 Fiscal Year Annual Research Report
老齢と廃用による膝関節の感覚機能低下を回復させる運動の賦活作用
Project/Area Number |
21500483
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
金村 尚彦 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (20379895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今北 英高 畿央大学, 健康科学部, 教授 (00412148)
武本 秀徳 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (10453218)
高柳 清美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (20274061)
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Keywords | 老齢 / 廃用 / 運動 / 感覚機能 |
Research Abstract |
平成22年度の予備実験で決定した動物用トレッドミル走行プログラムにより、老齢ラット、成熟期ラットに対し、運動介入を施行した。成熟期(10週齢)と老齢期(2年齢)に対し、1ヶ月間(1週間に5日)の走行運動介入を実施した.各週齢の対照群としてケージ内で自由飼育したラットを使用した.1ヶ月の実験終了後、膝関節の髄節レベルである4%パラホルムアルデヒドにて環流固定後、腰髄レベルL4-L5の脊髄を摘出し、後固定を行い、脊髄を凍結包埋した.その後、脊髄をクリオスタットにて10μmに薄切し、凍結切片を作成した。神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor,以下BDNF)の1次抗体を用い、ABC法による免疫組織化学染色を行った。DAB反応液で可視化された脊髄を光学顕微鏡にて観察した。その後画像解析ソフトを用い、陽性神経細胞について定量化を行った。走行群は、対照群に比べて、濃染された神経細胞が多く観察された。 成熟ラットに対する短期間の運動による脊髄BDNF発現量について先行研究の結果が報告されているが、本研究により長期の運動においてもBDNF発現量が増加する可能性が示唆された。第2の研究として、バランス介入における運動介入のプロトコールを作成し、老齢ラット、若齢ラットに対し、廃用に対する運動介入効果の検討を行った.来年度はさらに老齢モデルラットや廃用モデルラットに対する走行・バランス運動の影響について、他の神経栄養因子の一次抗体を用いた免疫組織化学染色やmRNA発現量を比較検討する予定である
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