2011 Fiscal Year Annual Research Report
YES/NO判定装置適応レベルの最重症神経筋疾患者に対する作業療法支援の開発
Project/Area Number |
21500495
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
舩山 朋子 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (20460389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 恭敬 帝京科学大学, こども学部, 教授 (80134823)
本間 信生 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (20252017)
萩原 宏毅 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (80276732)
小暮 嘉明 帝京科学大学, 名誉教授 (20016124)
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Keywords | 意思伝達 / 環境制御装置 / 作業療法 / リハビリテーション / 重度神経筋疾患 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に開発した、脳血流量の結果を測定と同時に音へ変換し被験者へフィードバックを行う脳血流量音フィードバック装置で、全身の随意運動が完全に麻痺した状態(TLS)の最重症神経筋疾患者が使用しているYes/No判定装置の基礎データとなる脳血流量変化に対し、健常者にてコントロールの効果を検証した。聴覚フィードバックの有無から、手指屈曲時のOxy-Hb変化量を求めた。結果、製作した脳血流量聴覚フィードバック装置は脳血流量コントロールに有用であり、特に、手指屈曲のタスク効果が低い場合にOxy-Hbコントロールに効果的であることが明らかとなった。この筋収縮を伴う手法による脳血流量コントロール法は、全身の筋が麻痺したTLS患者にそのまま適応することはできない。しかし、TLSの状態となっても脳機能は保たれるとされており、運動を行うという指令を出すことは可能であると考えられる。この他に、聴覚フィードバックは、脳血流量の増減のみならず周波数をも変化させる可能性があることが判明した。脳血流量の増減のみならず周波数スペクトルも捉えた判定法を用いることで、脳血流量Yes/No判定装置の処理スピードが向上する可能性が見出された。また、センサの感度に差があるという問題点も明らかになった。本年度は得られたデータを、毎回手動にて修正することで対応したが、自動化することは今後の課題である。さらに、Yes/No判定装置と環境制御装置との連動には、Yes/No判定装置の処理スピードを向上させることの他、シーケンシャルにてリレー選択される選択肢の数を減らすこと、Yes/No判定装置より出力された信号をバッファしておき最終的に環境制御装置に対応する信号としてから環境制御装置に転送することも有効であることが示唆された。
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