2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21500502
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
小田 太士 産業医科大学, 医学部, 助教 (80525428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 覚 産業医科大学, 医学部, 准教授 (20269070)
和田 太 産業医科大学, 医学部, 講師 (10341512)
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Keywords | 上肢ロボット / 脳卒中 / 急性期 / 脳賦活 / 重度上肢麻痺 |
Research Abstract |
脳卒中後の上肢麻痺の回復を促進するための訓練アプローチとして左右鏡像運動が注目されており、上肢ロボットは左右鏡像運動を効率よく行うことが可能である。今回、脳卒中急性期患者を対象に、上肢ロボットによる左右鏡像運動訓練の前後に多チャンネル近赤外線測定装置を用いて、上肢に該当する運動野における脳賦活訓練による脳賦活の影響を調査した。同時に、中大脳動脈平均血流速度、心拍数、心拍出量の測定し体循環と脳循環の評価を行った。 脳卒中急性期患者の約半数は、比較的軽度の麻痺であり本研究の対象とならないことが多い。反対に、重度の上肢麻痺が残存している場合、麻痺に加え重度の失語症、注意障害、半側空間無視を合併していることが多く、本研究の除外基準項目に該当し、研究対象から除かれる。そのため、本研究を実施可能な患者が極めて少ないのが現状である。 本年度、対象基準を満たした対象者は9名であった。うち5名は5週間の本研究期間を満たさず他院に転院となった。残り4名が5週間の研究期間を満了したが、そのうち3名は初期評価で中大脳動脈の流速度が測定不可能であった。 本研究の対象者は、中等度~重度の上肢麻痺を有する者であり、訓練実施後も麻痺の改善は乏しい者は、上肢に該当する運動野の脳賦活は得られにくい傾向にあった。逆に、上肢機能の改善を認めた者は、上肢に該当する運動野の脳賦活が得られる傾向にあった。現在のところ、中大脳動脈平均流速度や心拍出量や心拍の評価により、上肢ロボット訓練は、脳卒中急性期患者に対しても脳循環や体循環にほとんど影響を及ぼさないと考えており、上肢ロボット訓練中に有害事象は認めていない。
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