2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500522
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 康広 Kanagawa Institute of Technology, 創造工学部, 准教授 (80329309)
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Keywords | 盲ろう者 / 指点字 / 感情認識 / コミュニケーション支援 |
Research Abstract |
1.限定された場面(感情表現する文を変えずに、感情を打点の強さと速さで表現している場面)における、盲ろう者通訳・介助員の感情表現の特徴を分析した。被打点者が装着した加速度センサで検出した、打点によって生じる衝撃加速度の振幅と、打点開始から次の打点開始までの区間長(打点時間と休止時間の和)から感情を認識する、感情認識アルゴリズムを導出した。そして、導出した感情認識アルゴリズムのシステム化を行なった。また、感情認識システムの基礎となる、指点字の打点認識システムの改善を行なった。 2.より自然な場面における感情表現と感情伝達に関する実験の実施に向けて、実験環境の設定方法、指点字の打点や打点以外の皮膚接触の状態の計測方法を検討した。圧力センサシート、加速度センサ、ビデオ撮影などから、皮膚接触の状態を計測する方法を検討した。 3.指点字を習得していない健常者が、指点字で感情表現するための教示手法を導出した。盲ろう者通訳・介助員と健常者の感情表現の共通イメージから、「喜び」「悲しみ」「怒り」「平静」の4感情を言葉で教示する手法を導出した。被験者8名による評価実験の結果、「喜び」の打点時間が短く、「悲しみ」の打点時間が長く、打点荷重が小さく、「怒り」の打点荷重が大きく、打点時間がやや短く、休止時間が短く打点されていた。よって、指点字を習得していない健常者が、導出された教示手法によって、感情の打ち分けができていた。
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