2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユニバーサルデザイン信号灯のCIE標準仕様化に関する研究
Project/Area Number |
21500530
|
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
落合 太郎 Kyushu Sangyo University, 芸術学部, 教授 (00330788)
|
Keywords | 信号灯 / ユニバーサルデザイン / 色覚異常 / CIE / LED / 交通事故 / 管制 / 道路交通 |
Research Abstract |
1.「偶然見えた輝度対比」を検証するため、これまでに実験データとして試行した様々な色度・輝度の組合せパターンについて、新規に購入した高精度の輝度計測機器を使用して、それぞれのデータの元となる信号灯本体の色度と輝度を正確に再度、すべて計測し直した。さらに、LEDメーカーの最高技術責任者の指導を得て、LED光源の視認特性を研究し今後の視認状況の分析に資する知見を得ることができた。 2.色覚異常研究の第1人者である名古屋在住の眼科医の協力を得て、色覚異常の特性、特に明暗の感度が高いという知見の検証を得ることができた。本研究の核となる信号灯デザイン上の理念が裏づけされた。また同氏の協力を得て、本郷中学校の運動場で当該ユニバーサルデザイン信号灯の視認テストを実施した。愛知県警、教育委員会、色覚関連団体等も参加の上、学術的なデータの提供を得た。 3.継続的に警察庁関連部局に働きかけ、当該ユニバーサルデザイン信号灯の視認を体験していただいた。次年度における実験計画を定める上で、関連行政との意向調整を取り、より幅広い人々に視認してもらうことを念頭にした「社会実験」計画を策定した。 4.出席予定であったCIEブタペスト会議は、直前に流行した鳥インフルエンザの影響を受け、全体会議そのものは開催されたものの、当該信号灯の提案を議論するTC4-46委員会はキャンセルとなった。したがって次年度のウィーン会議まで持ち越しとなったため、これまでの研究成果を海外学術雑誌に投稿するなどを経て、次に望む計画とした。
|