2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユニバーサルデザイン信号灯のCIE標準仕様化に関する研究
Project/Area Number |
21500530
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
落合 太郎 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (00330788)
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Keywords | 色覚異常 / 色盲 / 交通信号機 / LED / ピクトグラフ / CIE / バリアフリー / ユニバーサルデザイン |
Research Abstract |
学内での社会実験実施 一定期間いつでも新型信号灯の視認実験に参加でき、大量の個人データを取得可能な環境を創造するために学内において信号灯から100mの距離を確保できる測定場所を確保した。学内の倫理委員会の議を経て実験の仕様を設定した。アンケートへの回答は携帯電話のQRコードを取得して、システム経由で各自設問に答えられるように設計。安全に暗号化した送信方法で行う旨を伝えて、多くの学生・教職員からの回答協力を得た。 この結果、色度と輝度の組合せ方法に関して改良の仮説が見つかったため、新たにLEDメーカーの協力を得て輝度が4倍となる特殊なフルカラーLEDの製作を依頼した。この製作完了を待って新たに視認実験用の信号灯を製作した。改良された信号灯では視認実験に対応可能な色度と輝度の組合せ方法が無限に広がったため、その中から最適な組合せの探索を、充分な時間をかけて行った。「最適」とは色覚異常者に視認可能で健常者には視認できない「閾値」としての組合せの最適化を意味するが、この難題に対して以前から協力関係にあるフォーカスグループの参画を得て、絞込みの作業を行い、「唯一」存在する組合せの値を測定発見することができた。 コンセンサスの形成推進 ・科学技術フェスタin京都(主催:文部科学省等)に出展し特に福岡県の関係者から、福岡市内での実機設置へ向けた共同研究の申し出を受けた。 ・RKBテレビ(TBSニュースバードと同期)の報道番組にとりあげられ、一般への公知がなされた。 ・CIEのTC4-46(Carl Andersen委員長)での国際コンセンサスを図るため、CIE(ウィーン)の研究部会に出席して研究成果のアップデートを行った。 ・福岡県警からの視察を受け、市内の1交差点において社会実験を行う旨の企画の推進を承認された。次年度に本庁での検討の場に移ることが決定された。
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