2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500558
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
奥田 援史 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (10233454)
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Keywords | 運動意欲 / きょうだい / 家庭環境 |
Research Abstract |
本研究は、運動意欲への家庭環境の影響を検討することが目的である。 これまで、本研究者は、運動意欲に関する双生児研究に着手し、運動意欲の個人差に対する遺伝要因及び環境要因の相対的影響度について検討してきた。その結果、運動意欲への環境要因の影響は大きく、特に環境要因の中でも非共有環境と呼ばれる要因の影響が大きいことを報告した。非共有環境要因とは、同じ家庭に暮らしながらも、きょうだいペアを異ならせるように作用する要因と定義づけられる。環境要因のもうひとつの側面は、共有環境と呼ばれ、同じ家庭に暮らすきょうだいを類似させるように作用する要因と定義づけられている。運動意欲においては、共有環境よりも非共有環境の方が影響度は大きいと示唆される。 そこで、本研究では、同じ家庭に暮らすきょうだいを対象として、きょうだいペア間における非共有環境の差異と運動意欲の差異を関連づけることで、運動意欲への家庭環境の影響について調査する。この非共有環境要因に関する調査用紙は昨年度に作成した。 今年度は、昨年度に引き続き、きょうだいペアを対象として、運動意欲に関する調査と非共有環境に関する調査を実施した。約400組に調査を依頼し、約140組から回収した。昨年度分を含めると、総計約210組のきょうだいデータを収集したので、来年度はあと40組の調査を回収したい。なお、きょうだいペア2人分のデータが揃わない場合は分析対象としない。 また、一卵性双生児きょうだい3組からも調査データを回収した他、家庭環境に関する面接調査を実施した。この被調査者の1組が優秀運動選手ペアであり、優秀運動選手の運動意欲等の心理的適性についても有益な結果を得た。この一部を、国際双生児学会にて発表した。
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Research Products
(1 results)