2011 Fiscal Year Annual Research Report
体育授業におけるノンバーバルスキル獲得・向上・発達プロセスの解明
Project/Area Number |
21500564
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉山 佳生 九州大学, 健康科学センター, 准教授 (50284922)
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Keywords | 体育授業 / 心理社会的スキル / ノンバーバルスキル / 発達プロセス |
Research Abstract |
本研究全体の目的は、学校の体育の授業を通じて、非言語的なコミュニケーションスキル(ノンバーバルスキル)がどのように獲得され、向上するのかを、発達的な視点を取り入れて検討することであった。この目的達成のために、平成23年度は、下記に示す調査研究および提案を行った。 1.体育授業に対する態度とノンバーバルスキルおよび対人スキル獲得水準との関係の検証 前年度の調査より、体育授業に対する肯定的態度が、ノンバーバルスキルあるいは対人スキルの獲得および向上を促進しているという可能性が示唆されたことから、それらの関係を、定量的に検討した。その結果、体育授業に対する態度が好意的である者ほど、表出系のノンバーバルスキルおよび関係開始に係る対人スキルの獲得水準が高いことが明らかにされた。関係開始スキルは、表出系ノンバーバルスキルに強く規定されていることも明らかにされていることから、体育授業に対する好意的態度は、表出系ノンバーバルスキルと密接に関係していることが示唆された。 2.体育授業での経験とノンバーバルスキル獲得との関係の検証 体育授業での経験や行動もまた、ノンバーバルスキルの発達に影響していることが推測されることから、体育授業で習得したことや経験したこと、あるいは体育授業で行ったノンバーバル行動と、ノンバーバルスキル獲得水準との関係を検討した。その結果、体育授業での学習や経験あるいはコミュニケーション行動が、ノンバーバルスキルの発達に一定の影響を及ぼしていることが示された。 3.体育を通したノンバーバルスキル発達モデルの構築 これまでの研究成果を踏まえて、学校体育に対する態度や特定の経験・行動がノンバーバルスキルの獲得および向上に影響を及ぼすという、総合的な発達モデルを提案した。
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Research Products
(7 results)