2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500572
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Research Institution | Jin-ai University |
Principal Investigator |
大森 慈子 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (90340033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立平 起子 仁愛大学, 人間学部, 助手 (80460385)
廣川 空美 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (50324299)
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Keywords | 泣き / 涙 / 感情 / 表情 / ジェンダー / 感動 / 悲しみ / 笑い |
Research Abstract |
本研究の目的は、泣きと涙液の分泌の定量的分析および身体的・心理的健康に与える影響について、生理指標、生化学的指標、行動指標、主観的指標を用いて実験的・多面的に検討することである。泣くことや涙に対する一般的な認識を捉えた上で、泣きと涙の定量化を試み、涙を流すことによる心身状態の変動を明らかにしようとするものである。 研究期間3年中2年めの22年度は、泣きと涙の量的測定を試みた。通常の眼球表面における涙量測定に用いられる綿糸法やシルメル試験紙を利用し、眼裂より流れる涙の測定に対応できるよう改良を実施した。さらに、綿球などで採取した涙液の分離にも取り組み、涙の重量および体積の測定と含有物分析の可能性を見出した。これらにより、最終年度に、涙液自体の量的指標、涙液以外の生理的および生化学的指標、自身の泣きに対する主観的評定の関係性を実験的に調べる見当をつけることができた。 また、泣くことおよび涙を流すことの心理的・身体的影響を検討する研究の一環として、他者の涙を見ることによる感情の変化を捉えることを目的に実験を行ったところ、笑顔や怒りの表情に対する反応とは異なる結果が得られた。さらに、涙が出るような感情操作に適切な実験状況と課題を設定する際の参考にするため、評価的他者による観察下における心的負荷に関する実験を実施し、泣きに伴って変動する瞬目や心拍を測定した。これらは、いずれも学会発表によって報告を行った。
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Research Products
(2 results)