2010 Fiscal Year Annual Research Report
パラリンピックスポーツとしての電動車いすダンス指導に関する研究
Project/Area Number |
21500574
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Research Institution | Nagoya College |
Principal Investigator |
寺田 恭子 名古屋短期大学, 現代教養学科, 教授 (20236996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 泰人 名古屋経済大学, 短期大学部, 准教授 (30221427)
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Keywords | 電動車いす / 心拍数測定 / 有酸素能 / パラリンピックスポーツ / 日常の心拍数 / 競技会中心拍数 |
Research Abstract |
本研究は、パラリンピックスポーツ(パラの正式種目候補)として位置づけられている車いすダンス、特に重度障害者(電動車いす使用者)の身体表現方法と電動車いす操作技術に関する研究を行なうとい、共に踊るスタンディングパートナーの、電動車いす使用者とのダンス方法を構築することを目的としている。 今年度は、電動車いす使用のダンサーが、日常生活および競技会中にどの程度の体力を消耗しているのか、ダンサーの有酸素能の測定と日常生活および競技会中それぞれの心拍数を測定した。これらの結果をもとに、身体表現方法の習得と電動車いす操作技術に関するエクササイズを、どのようなスタイルおよび時間、強度で取り組めばよいのかを探ろうとした。 電動車いすの被験者Aの心拍数測定は、自宅で過ごす日、施設で過ごす日および競技会最中の計3回行った。全ての心拍数測定はRR間隔で測定し、連続6時間を記録した。自宅及び施設での心拍数は2010年9月中に測定し、競技会中は2010年12月及び2011年3月の競技会(表1参照)で測定した。日中自宅での心拍数は70/min~90/minの範囲内であった。施設もほぼ同じ傾向であったが、自宅で過ごしている時の心拍数の方がやや高い傾向にあった。これは自宅では身の回りのことを自分で行なうからであろうと思われる。いずれにしても日中の心拍数の変化率は小さく平坦な傾向であった。一方、競技中の心拍数変化はラテン種目で170以上まで上がり、1分30秒×5種目での平均心拍数は130以上を示した。被験者の有酸素能は、成人女性の正常閾値内であった。これらの結果より、電動使用者にとっても車いすダンスがは、スポーツとして高い運動強度がある事が明らかとなった。そこで、表現方法と電動車いす操作技術の練習は、心拍数が60%程度上がるようなルーティンを考え、実践する事が望ましいことが示唆された。
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