2010 Fiscal Year Annual Research Report
人体-シューズ連成系の順動力学的分析によるスポーツシューズの機能抽出
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21500578
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小池 関也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50272670)
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Keywords | 動力学的分析 / シューズ / 人体 / 用具と人体の連成 / 機能抽出 / 全身の運動方程式 / 足底圧分布 / 関節機能 |
Research Abstract |
・足部MP関節の動力学的機能の定量化 1)昨年度考案した膝関節の内外反といった解剖学的な関節の拘束自由度を考慮可能な運動方程式の導出手法を,全身に拡張・適用するとともに,足底圧情報を利用してMP関節トルクを推定することにより,MP関節を含む支持脚関節トルクの身体重心加速度に対する動力学的な貢献を定量化可能とした. 2)MP関節の底背屈軸トルクは,身体重心加速度の獲得に大きく貢献する足関節の底背屈軸トルクとは逆の貢献を示した.このことは,MP関節の底屈トルクを大きくすることによって,前足部の接地圧を高め,足関節の底屈トルクを大きくすることによって,身体重心加速度を獲得するようにしている結果であると考えられる. 3)走速度の増大は,被験者とした前中足部接地タイプのランナーにおいて,身体重心加速度鉛直成分の獲得メカニズムを変化させ,高速において,足関節の底背屈軸トルクの貢献がより大きくなることがわかった. ・シューズ各部変形の身体動作に対する貢献量の定式化 1)トラス構造要素によるシューズソールの有限要素近似を行い,ソールの粘弾性方程式を簡易的に導出した. 2)人体とシューズとの境界条件として,足底圧情報を用いることによって,人体の動力学とシューズ特性との連成を実現した. 3)上記手法により,身体重心加速度の生成に対する,ソール各部位の弾性・粘性の貢献を,被験者毎に定量化する手法を定式化した.
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