2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500582
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
石塚 和重 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (40350912)
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Keywords | 脳性麻痺 / タイプ別 / 痙直型 / アテトーゼ型 / 筋力 / 筋断面積 / 動作速度 / 科学的トレーニング |
Research Abstract |
脳性麻痺者は脳障害から運動パフォーマンスが発揮させることができないのが特徴となっている。平成12年度から脳性麻痺の科学的トレーニングの基礎研究として、筋断面積、筋力、動作速度について検討してきた。平成21年度になって脳性麻痺のタイプ別筋力トレーニングについて痙直型脳性麻痺者とアテトーゼ型脳性麻痺者の筋力と筋断面積、動作速度について検査測定し検討を加えてきた。その結果、痙直型脳性麻痺者は筋断面積と動作速度には無関係であり、アテトーゼ型脳性麻痺者は筋力、筋断面積、動作速度にそれぞれ関係があることが示唆された。しかし、平成23年度に痙直型脳性麻痺者20名の筋断面積、筋力、動作速度について再検討した。その結果、痙直型脳性麻痺者は下肢の運動機能が低い脳性麻痺者ほど筋断面積が小さく、下肢の運動機能が低い脳性麻痺者ほど速い速度に動きが対応できないことが示唆された。痙直型脳性麻痺者の筋力と筋断面積について相関関係が認められ、痙直型脳性麻痺者においても、筋力が筋断面積や動作速度に影響していることが示唆された。痙直型脳性麻痺者、アテトーゼ型脳性麻痺者は筋力、筋断面積、動作速度にそれぞれ関係があることが立証された。また、筋電図学的研究から痙直型脳性麻痺者において筋力を強化するには主導筋と拮抗筋を分けて訓練することが困難であり、両者を同時に発達させながら筋力が強化されていく可能性が高いのではないかと推察した。更に、筋力を強化する方法として、速い動きよりゆっくりとした動作で筋力強化トレーニングをすることが有効ではないかと考えた。
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