2010 Fiscal Year Annual Research Report
主観的強度を用いた最大下努力における筋力トレーニングの効果
Project/Area Number |
21500586
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小野寺 孝一 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (30115159)
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Keywords | 筋力トレーニング / 主観的強度 / 中高年者 / マシーントレーニング |
Research Abstract |
昨年度は被験者として成年男子を対象として、主観的強度を用いた等速性運動によるトレーニングを行い、その有効性を示した。本年度は介護予防の観点や、実生活における観点から、主観的強虚を用いた中高年者の筋力トーレーニングの効果を市井に多く存在するマシーンを用い検証した。23名の被験者をトレーニングの主観的強度別に3グループに構成し、荷重式のトレーニングヤシーンを用い脚伸展のトレーニングを、週3日、10週間実施した。トレーニングにおける負荷強度は主観的強度を指標とし、それぞれ、主観的強度6、主観的強度8、主観的強度10に設定し、一定の感覚的強度に達した時点でトレーニングを止めることで規定した。トレーニング前後にバイオテツクスを用い、.等速性による最大脚伸展を角速度60/秒で測定し、トレセーニングの効果を判足した。その結果、主観的強度6グルーブの右脚で5.6%(前116Nm-後122.7Nm)、左脚で17.8%(107.9Nm-127.1Nm)、主観的強度8グループの右脚で8.4%(105.8Nm-114.7Nm)、左脚で10.9%(102.3Nm-113.5Nm)、主観的強度10グループの右脚で22.0%(107.4Nm-131.ONm)、左脚で24.2%の(99.8Nm-124.ONm)改善がそれぞれ認められた。さらに、主観的トレーニング強度が高いグループで改善効果が大きくなる傾向を示したが、強度の低いグループにおいても週3日、10週間という条件で充分筋力が改善できることが示唆された。この結果は、中高年者の介護予防運動において最大負荷をかけず、安全性を考慮した最大下負荷でも効果が得られることを示している。また、本実験で用いた主観的強度による負荷強度の設定が筋力トレーニングの有効な手段となることも示された。
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